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『雨花』

花が
雨にぬれている
ひっそりと
何も
いわずに
ぬれている

とうめいな
つめたい
まっすぐに
空から
おちてきた
雨に
うたれながら

何もいわず
じっと黙って

傘も差さずに
傘を差すことも
知らないで
くしゃみもせずに

しっとりと
恋するように
いとしい人を
想うように

いちりんの花が
雨に
ぬれています


おしえてくれよ

ここが
天国じゃない
わけを
ここが
地獄でもない
あかしを

おしえて下さい
おかした罪を
つぐなうすべを


いちりんの花が
雨に
打たれながら

雨にぬれた
わたしを
じっと見ている

何もいわず
じっと黙って

傘を差すことも
知らないわたしを
傘を
さしかけることも
知らない花が