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『旅に疲れた心は』

心が旅する海は
いつも嵐の中を
突き刺さす雨に
打たれ
いくつもの波に
砕け散りながら

それでも
心は死なない
海に飛び込んでも
心はすぐに
浮かんでくる
ビルから
飛び降りても
心はすぐに
風になってしまう
たとえ
どれだけ血を流し
飢え渇き
息を止めても
それでも
心は生き続ける
それでも
心は残り、存在し
そして

心が旅する海は
いつも
かなしみの地図で
いっぱい
いつも
おぼれそうに
なりながら
それでも心は
かなしみから
逃れられない

人はいつも
空の青さや
海の深さに
心引かれるけれど
人の心が本当は
空よりも青く
海よりも
かなしいことを
知らない

人は
宇宙の永遠について
語るけれど
わたしの心が
いくつ
旅をしてきたか
わたしは知らない


旅に疲れた人は
体を休ませるけれど
旅に疲れた心は
いつも
ただぼんやりと
海を見ている

海が青いのは
空が
青いからではなく
わたしの心が
青いからです

しおざいが
終わらないのは
わたしのかなしみが
永久に
終わらないからです

もう永久に
終わらないからです